どうも!
前川です!
今回は重工業界で国内No1の三菱重工の本選考を紹介します。
1.重工業界・三菱重工について
2.本選考のステップ
1.重工業界・三菱重工について
ⅰ重工業界について
幅広い品種があるので、一概には何とも言えません。
ですが、概して活況とは言えないマクロ状況です。
重工業の製品群は重工長大で、一つ一つが高額です。
そして売り切り型のビジネスは少なく、リカーリング(アフターサービスのこと)が
メインです。
さらに言えば、同じ製品を販売するというよりは、オーダーメイド型です。
この辺の業界特性を理解した上で、各製品を見ていきましょう。
①船舶
主にLNGタンカーや船舶などの製造・販売になります。
基本的には厳しい環境です。
中国韓国が参入以降は大幅な価格破壊が起き、儲けられない状況になりました。
そして今や、韓国の造船業もピンチな状況です。
誰も得していない悲しき式業界です…
LNGタンカーは資源のない国にとって需要があるので、伸び続けると思います。
②産業機械
ターボチャージャーなどの自動車向けやコンプレッサーなど。
幅広い製品群です。
安定して売り上げをあげられる製品が多く、各社の頼みの綱です。
ただ、ターボチャージャーだけは将来的には厳しいですね…
EVやFCVの台頭で、ガソリン車の需要は減っていく見込みです。
ターボチャージャーはガソリン車向けなので、需要は減っていきます。
各社対抗策が必要です。
③発電等のプラント
エネルギー分野になります。
火力発電、原子力発電、再生可能エネルギー。
化学プラントなどもですね。
こちらも厳しい業界です。
まず火力発電は未来がありません。
CO2の排出制限の問題で、将来的に需要は大幅減です。
現在、火力発電で稼いでいる企業は、別の稼ぎ頭を持つ必要があります。
原子力発電は需要自体はあるものの、稼げる分野ではありません。
建設のコストがバカにならないということと、政府との交渉が厳しい。
電力買取価格を低くしたがる各国政府との交渉は骨が折れます。
需要はあるのに、儲けられないという悲しき構造。
ということで各社、再生可能エネルギーに活路を見出しています。
④航空宇宙
ロケットや人口衛星などの製造やそれら部品などの製造。
航空機の部品などもここにはいります。
最も未来のある業界で、各社の稼ぎ頭です。
世界の人口はより増えていき、世界規模での交通需要は大幅に増えます。
将来的な航空機の需要も右肩上がりで、未来があります。
宇宙事業も同様で、今まさに発展中です。
10年後には市場規模が2倍になると言われています!
実際、民間のロケットなどに加え、通信技術の発展にも必要。
何よりロマンもあります!
⑤防衛
哨戒機や戦闘機、戦車、戦艦、潜水艦、イージス艦…etc
多くの軍需製品になります。
基本的には安定して売り上げが上がるため、おいしい業界です。
日本としては近年需要が上がってきています。
中国や韓国の動き、北朝鮮の存在が理由です。
唯一怖いのは米国政府の介入度合ですね。
ⅱ三菱重工について
売上高・利益ともに重工業界国内No1の企業です。
三大重工であるMHI、KHI、IHIの中でもトップです。
近年は苦しい状況に悩まされている三菱重工です…
特にMRJが悩みの種…
ライセンスがいまだに承認されていないのは苦しいところ。
一度軌道に乗れば、花形事業になると思いますが…
各事業について見ていきましょう。
①パワードメイン
エネルギー系がここになります。
火力発電や原子力発電、プラント等。
火力発電が主力の一つですが、世界的なトレンドは下降気味。
早めに他の主力事業を見つける必要ありです。
また日立製作所との間での係争問題あり。
余裕がないですね…
原子力発電も強い事業ですが、トルコのプロジェクトが不安材料…
伊藤忠もプロジェクトから抜け出しましたし、どうするのでしょう?
フィージビリティスタディという、コストや実現性の調査の結果が良くなかった
ことが原因です。
ただ、安倍首相は原子力発電の輸出にご執心なので、逃げられないかも…
正念場のドメインです!
②インダストリー&社会基盤ドメイン
ターボチャージャや造船、化学プラント等はこちらです。
ターボチャージャの世界シェアで高い位置を誇りますが…
ご存知のようにEV、FCVの流れで、将来的には縮小間違いなしの市場。
方向転換が必要です。
造船業は赤字垂れ流し状態でしょうか?
世界的に造船は厳しい環境が依然続いています。
MHIは客船で納期遅れ等で何千億という損失を出しています。
体制の変更が求められています。
現在好調なのは、交通システム関連でしょうか?
この辺を軸に進められるといいですね。
③航空・防衛・宇宙ドメイン
航空は言わずもがなMRJが問題です。
ボーイングなどとの関係は良好、部品供給などでも定評があります。
航空市場は世界的に爆発的に伸びています。
稼ぎ頭間違いなしです。
問題はMRJ。
納期遅れ自体は航空機産業では全く珍しくないのですが…
ライセンス取得が遅れていることが問題です。
現状、三菱航空機は金食う虫ですからね。
ライセンス取得とライバル企業の動向が最大の懸念点。
宇宙事業は強いです。
H2AロケットやH3ロケットなど、確実な技術力があります。
宇宙関連も将来が期待される市場。
懸念点は、民間の再利用ロケットから始まる低価格帯ロケットの充実。
Space Xなどを筆頭に、安価な宇宙事業がトレンドです。
残念ながら、MHIのロケットは決して安くない。
世界のトレンドにどれくらい乗れるかが鍵です。
防衛は安定の一言。
ただ、トランプ政権がどれくらい武器輸出を推してくるかは気になるところ。
ということで主要な事業は以上の通りです。
不安材料も多いですが、期待できる事業もあります。
重工業はどこも厳しい状況です。
企業分析・事業分析をした上で本当に志望する業界なのか見極めましょう。
2.本選考のステップ
三菱重工の本選考は非常に短くまとまってます!
結果の連絡も早いですし、非常に誠実に思いました!
リク面もなく、面接オンリー。
時期も早めです!
1次面接 =ネガティブチェック
2次面接 =深く学生の経験を見る
最終面接=地頭の良さ、頭の回転の速さ、度胸
このような構成になっています。
ⅰ説明会
ⅱES+Webテスト
ⅲ一次面接
ⅳ二次面接
ⅴ最終面接
ⅰ説明会
学内説明会とMHI Cafeという座談会に参加しました。
いたって普通の説明会・座談会です。
ⅱES+Webテスト
ESの設問:
①あなたが企業を選ぶ際に最も大切にしている基準は何ですか?その上で、あなたが三菱重工を志望する理由を、携わってみたい事業や職種を盛り込んで教えてください。
タイトル(15字以内)詳細(500字以内)
②あなたがこれまでの人生において直面した、最も困難だった経験は何ですか?また、その困難を乗り越えるためにあなた自身がとった行動と、その経験から学んだことについても併せて、具体的に教えてください。
タイトル(30字以内)詳細(500字以内)
③あなたをより深く知るために、当社に伝えたいことを自由にご入力ください。
タイトル(15字以内)詳細(200字以内)
Webテストはテストセンター型のでSPIです!
ESが通過していると、追加で性格審査のWebテストの通知が来ます。
こちらは自宅受験型です。
ⅲ一次面接
場所 :本社
時期 :4月中旬
時間 :45分程度
面接官:2人
学生 :3人
質問 :「自己紹介」
「学生時代に何か力を入れたこと」
「就活の軸」
「志望動機、志望職種、志望事業」
連絡 :3日以内に電話
雰囲気:ネガティブチェック感が前面に出ている面接でした。
倍率はそこまで高くないので、気を付けていけば大丈夫です。
ただ、周りの学歴も高いので、油断禁物!
ⅳ二次面接
場所 :本社
時期 :4月下旬
時間 :35分程度
面接官:2人
学生 :1人
質問 :「自己紹介」
「学生時代に力を入れたこと」
「他に学生時代に力を入れたこと」
「強みと弱み」
「中学・高校の経験」
「挫折経験」
「集団内での役割」
「志望動機、志望職種、志望分野」
連絡 :当日~3日以内に電話
雰囲気:和やかですが、どんどん掘られます。
そして倍率は少し高め。
ネガティブチェックは終わっているので、ここで深く学生を見る訳です。
経験の質、頭の回転など見られていきます。
きちんと準備していきましょう。
ⅴ最終面接
場所 :本社
時期 :4月下旬
時間 :1時間程度
面接官:3人
学生 :3人
質問 :「入社したらやりたいこと、所属したい部署」
「現在の企業方針についてどう思うか」
「グローバル化を進めることに必要だと思うこと」
「今の日本が抱える問題と解決策」
「労働問題についてとその対処法」
連絡 :3日~1週間後に電話
雰囲気:非常に厳かです。
そして事前に準備など不可能な質問が来ます。
間違いなく、瞬発力、地頭の良さ、度胸などが見られてます。
どんな質問が来ても、必ず考えてかつ早めに回答しましょう!
また倍率がものすごく高いのがこの最終面接です。
普段から物事を良く考える、自分の意見を持つようにしてください!
自分自身に内定が出たかは内緒です笑
ということで、以上が三菱重工の本選考になります。
重工国内No1の企業、現在は苦しい局面にありますが、社会に必要不可欠な企業です。
社会を支えたいという学生や、航空宇宙への夢がある学生はぜひ!
ではでは。