どうも!
前川です!
今回は日本政策投資銀行の本選考を紹介します。
1.政府系金融・日本政策投資銀行について
2.本選考のステップ
1.政府系金融・日本政策投資銀行について
ⅰ政府系金融について
近年槍玉にあげられることも多い業界です。
大きく分けると、3つに分けられるのかなと思います。
①中央銀行
言わずもがな、各国に存在する機関です。
日本ではもちろん日本銀行(BOJ)。
主な目的としては、物価の調整になります。
よく経済成長を目指していると勘違いされますが、それは目的ではありません。
経済成長を目的に掲げる中央銀行はFRBくらいじゃないかな?
ECBやBOJは物価の調整を目的とし、手段として国債やETFの売買を行います。
他にも新規貨幣発行や、貸出金利の調整なども。
イールドカーブコントロールに命を懸けてます笑
他の業務としては、経済調査(日銀短観)、金融機関の監視・統制なども。
国家にとって不可欠な金融機関です。
②マーケットインフラ系
JPXなどにあたります。
株式市場や債券市場などの金融市場の運営が仕事になります。
新規のデリバティブに認可を出したり、新たな金融市場を創ったり。
他にもIPO(株式公開)の認可を出したりもします。
まさに金融市場の健全な運営を目的としています。
この機関がなければ、日本の金融市場は崩壊します
他の業務として、海外マーケティング(外貨の調達)や新プログラムの開発など。
注文から執行までのタイムラグを減らすことに命を懸けてます笑
③それ以外
他の政府系金融機関です。
それぞれ民間とは違うマインドをもって、専門分野に特化しています。
日本政策投資銀行(DBJ):民間では取れない案件に対して、出資・投資を行う。
主に大企業や大規模インフラ案件に特化。
仕組債やM&Aアドバイザリー等も行う。
日本政策金融公庫(JFC) :DBJの中小企業特化型バージョン。
国際協力銀行(JBIC) :主に国内企業の海外展開への出資・投資に特化。
インフラ輸出に伴うプロジェクトファイナンスに強み。
農林中央金庫(NCB) :第一次産業向けに特化した金融機関。
JAが集めたお金を、運用・保守する存在。
第一産業向けの出資や投資。
国内最大規模の機関投資家で、NYで暴れている。
商工中央金庫(SCB) :NCBの商業特化型。
JFCと分野が被っているので、影が薄い。
金融提案力もそこまで高くない。
不正融資していたことは記憶に新しい。
ⅱ日本政策投資銀行(DBJ)について
主に大企業向けに高度な金融スキームを提供している政府系金融機関です。
提供サービスとしては
①融資:通常の銀行業務です。
ただDBJは個人の口座を持ってはいないので、基本的には
社債を発行→ 資金調達→ 融資の流れになります。
②投資:株式やストラクチャードファイナンスになります。
PEなどもここに当たります。
メザニンファイナンス(債権と株式の間みたいなもの)
プロジェクトファイナンスなどもここに該当します。
③M&Aアドバイザリー:大企業に対して、M&Aの主幹事などを務めます。
投資銀行部門です。
DBJの特徴としては、民間にはできない部分を補うということです。
4つのDNAと呼ばれる、
①長期性:短期的な投融資を中心とする民間とは違い、長期的な資金提供をする
②信頼性:不況の時に簡単に貸しはがしをせず、しっかりサポートを行う
③中立性:財閥やグループなどのしがらみに囚われず、真に国益を考える
④パブリックマインド:常に国益を考える
これらの精神を大切にすることで、民間の金融機関とは差別化を行ってます。
高学歴層からの人気が高く、近年は日本銀行よりも人気です。
倍率は高いことが予想されるので、気を付けていきましょう。
2.本選考のステップ
日本政策投資銀行の本選考はまぁまぁ長いです。
また倍率も高いです。
そして学歴もそれなりに重視されている印象です。
旧帝一工・早慶クラスがほとんどです。
ⅰ説明会
ⅱES+Webテスト
ⅲ1次面接
ⅳ2次面接
ⅴ3次面接
ⅵ4次面接
ⅶ最終面接
ⅰ説明会
何の変哲もない説明会です。
大学のと個別説明会に参加しました。
ⅱES+Webテスト
ESの設問:
①研究テーマの概要(200文字以内)
② あなたが考える日本の課題や問題について触れつつ、日本政策投資銀行で何を実現したいか、教えてください。(450文字以内)
③あなたがこれまでの人生において、特に力を入れたことや困難と感じた出来事を3つ挙げてください(各50字以内)×3
④上記で挙げた3つの出来事のうち1つを選び、その時自らがどのように考え行動したかを述べてください。(450字以内)
Webテストは自宅受験型の性格検査だったと記憶してます。
ⅲ1次面接
場所 :本店or支店
時期 :4月下旬
時間 :1時間程度
面接官:1人
学生 :1人
質問 :「自己紹介」
「自己PR」
「DBJで成し遂げたいこと」
「学生時代に力を入れたこと」
「大学での研究内容」
「今の日本経済について」
「DBJの志望度」
連絡 :数日後に電話
雰囲気:雰囲気はとっても和やかでした。
現場の若手行員との面接になります。
和やかですが、おそろしく突っ込まれるので注意です。
ⅳ2次面接
場所 :本店or支店
時期 :5月上旬
時間 :1時間程度
面接官:1人
学生 :1人
質問 :「就職活動の状況」
「志望動機」
「自己PR」
「学生時代に力を入れたこと」
「卒論のテーマ」
「就活の軸となぜそれが軸か」
「志望度」
連絡 :数日後に電話
雰囲気:1次面接と雰囲気は変わりません。
ただ、年次が上がるので緊張感は増します。
質問内容もまだオーソドックスなので、心配せずに行きましょう!
ⅴ3次面接
場所 :本店or支店
時期 :5月中旬
時間 :1時間
面接官:1人
学生 :1人
質問 :「自己紹介」
「自己PR」
「志望動機」
「DBJで成し遂げたいこと」
「学生時代に力を入れたこと」
「気になる経済ニュース」
連絡 :数日後に電話
雰囲気:2次面接よりも年次が上がります。
そのせいか緊張感も増しますが、基本的には和やかです。
志望動機は重要かと思います。
なぜ金融?なぜ民間ではなく政府系?なぜDBJ?
それぞれに対して明確な答えを考えておきましょう。
ⅵ4次面接
場所 :本店or支店
時期 :5月下旬
時間 :1時間
面接官:1人
学生 :1人
質問 :「就職活動の状況」
「就職活動の軸」
「学生時代に力を入れたこと」
「幼少期はどんな子供?」
「小学生時代はどんな子供だったか?」
「中学生時代は?」
「高校生時代は?」
連絡 :数日後に電話
雰囲気:自己分析の深さを問われます。
幼少期から現在までに一貫性はあるのかどうか。
またそれらと就職活動の軸は繋がっているのか。
かなり深く、かつ執拗なまでに掘られるので対策必須です。
また周りで落ちている学生も多いので、鬼門だと思います。
ⅶ最終面接
場所 :本店
時期 :5月下旬
時間 :45分程度
面接官:3人
学生 :1人
質問 :「小論文の回答について」
→事前に日本経済の問題点と解決策についての小論文あり
「志望動機」
「学生時代に力を入れたこと」
「学生時代の研究内容」
「DBJで成し遂げたいこと」
連絡 :当日か翌日に電話or2週間以内にメール
雰囲気:先に言っておきますと、圧迫面接です。
めちゃくちゃ反応が薄いかつ否定のオンパレードです。
そこでめげずにしっかりとやっていくことが大切です。
また自分なりに日本経済に対する課題を感じているかも重要です。
政府系金融機関ですからね。
そして、勉強についても深く聞かれます。
生半可な答えでは満足されません。
非常にアカデミックな部分まで聞かれます。
概して、厳しい面接でした。
内定が出たかは内緒です笑
ということで、以上が日本政策投資銀行の本選考になります。
圧倒的な使命感はあるものの、激務っぽいのは否めません。
政府系ではJBICと同じかそれ以上に激務だと思います。
ではでは。